スタイリッシュ&高解像度な音楽像、4人組バンド、I Don’t Like Mondays.。4ピースロックバンド形態、80’sサウンドをルーツとしつつ、常にグローバルトレンドを取り入れながら、音楽を追求してきた。今年結成10周年を迎えた彼らが、その節目を象徴しつつ、バンドのこれからを照らし出す、Digital EP『FOCUS』をリリース。「いままでで一番好きと言える作品が、この10周年のタイミングで制作できた」というこのEPでは、「バンドサウンドへの回帰」をひとつの基軸として、疾走感、切なさ、叫び、幸福感、明日、未来とさまざまな情景が鮮やかに描かれている。今回のインタビューでは、メンバー4人の音楽性、感性、共通認識、相互理解の最大値がどのようにオリジナルでスタイリッシュな響きを生み出すのか、その背景を探った。音源集中深堀りインタビュー!
インタビュー=吉田直樹(OUT of MUSIC) 写真=YUUKI
“いままでで一番好きと言える作品”『FOCUS』
――結成10周年の節目を象徴しつつ、バンドの未来を照らしフォーカスした、Digital EP『FOCUS』がリリースされました。疾走感、切なさ、叫び、幸福感、明日、未来と、さまざまな情景が鮮やかに描かれています。そもそもI Don’t Like Mondays.の楽曲って、画が浮かびやすいというか、イメージや感情が鮮やかというか。複雑だったり、もやっとした空気感、言語化しにくい情景、雰囲気でも、高解像度で描き出している、と思っていて。
YU(Vo)●ありがとうございます(笑顔)。
――このインタビューでは、『FOCUS』から収録曲をピックアップさせていただき、それについてお話を伺えればと思います。それで、まず収録曲を聴かせていただいたのですが、個人的に一番鮮やかにイメージが広がった、画が浮かんだ「このメロディにはこの歌詞しかないでしょ!」と感じた曲が「Flower in the rain」でした。
CHOJI(Gt)●おー、そうでしたか。
――この「Flower in the rain」は、幻想的な雰囲気、ミディアムテンポ、切ない感情と湿り気を帯びた美しいボーカルが印象的な楽曲で、物語としては「別れ」のその時を歌っています。「さようなら」と言われ、それを受け入れることしかできない自分、あふれ出る感情、でも言葉がでない。ただ「Flower in the rain」という歌声の響きが、その感情のすべてを語っている。そこで主人公が心の叫びのように歌うのが〈Flower in the rain〉というサビ。美しく切なく響きわたる歌声、落ち続ける雨粒の軌跡を表しているかのような、リズムアレンジと、音楽から拡がるイメージが鮮やかだなぁって。
KENJI(Ba)●嬉しい(笑)。
――すごく、感情に響く歌と、イメージの鮮やかさと、楽曲の雰囲気が包み込む力というか、音楽が空気を変える力をすごく感じます。まず、この曲について伺いたいのですが…。
SHUKI(Dr)●「Flower in the rain」は、ずっと、こういう曲を作りたいと思っていて、やっとそれが実現したという曲です。しかも、このEPのなかで、一番に並ぶくらい難しかったといいますか、作っても、作っても満足いかずに、出口が見えない状況が続いた曲でしたね。僕たちは、曲をつくり始めるときに、サビから作っていくんですけど、サビメロ(サビのメロディ)を作るにあたってコード進行を考えてからメロ(メロディ)を考えて、そのコード進行自体を何パターンも作っては「なんか違う」を繰り返しました。他の曲も平行してやっていたので、この曲をトライしてダメだ、他の曲を先に進めよう、というのを何度も繰り返しました。
――へぇ~、そうだったんですね。
SHUKI(Dr)●今回のEPは、作ったデモの数が過去一番多かったんです。でも、この曲の場合は、何曲も作る必要がなかったというか、デモを作り始めてもすぐ「これじゃダメだ」となって…。
――デモを完成させて「どうだろう?」と判断するまでもなく、デモをつくり始めてすぐに「これはダメ」というのがわかったので、そういう意味で、デモを何曲も完成させる必要がなかったということなんですね。
SHUKI(Dr)●そうです。それで「これでいけそうだな」というデモが、ひとまず出来てからは出口が見えた…?…そうでもないか(笑)。サビ以外のメロディも苦労しましたね(笑)。でも、だからこそすごく思い入れのある曲になりました。
――この「Flower in the rain」という曲は、すごく心地よく身を任せられる曲だなと思いました。でも作る方は大変だったんですね(笑)。
SHUKI(Dr)●このEPでは、僕たちが考えている世界観を全面に出したいというのが、制作当初からあったので、その中でもこの曲はライブでやったとき、重厚感として伝わるものを作りたいというのがあって、そこは一貫してブレずに、メンバーに共有して作っていたんですけど…とは言え、大変でした。
イメージを鮮やかにする、サウンドアプローチ
――さらに詳細に迫りたいのですが、この曲は〈Flower in the rain〉というサビの歌声の拡がりがすごく気持ちいいです。前回(OUT of MUSIC 86掲載)のインタビューでYUさんが、少しボーカルの声の出し方、声質を変えていこうといている最中だとおっしゃっていて、その効果が存分に発揮されている、楽曲の魅力の核になっているなぁと思いました。
YU(Vo)●そうですね、去年だったら、出せなかった声ですね。
――この曲は、ほぼ英語詞で、ところどころに日本語歌詞が出てくるという構成ですが、英語がわからなくても、ところどころに出てくる日本語と、サウンド、あとはサビの〈Flower in the rain〉という歌詞で、ほぼ、曲の感情はつかめますよね、何を歌っているか、だいたいわかる。この曲の物語を改めて言うと、彼女からの「さようなら」と「笑顔」に対して、自分も「さようなら」と「笑顔」でしか返せなかった、言いたい事はたくさんあるし、説明できないこともたくさんある、ホントは、別れたくないのに、というワンシーンですよね、物語というより、ワンシーン、それが描かれている。
YU(Vo)●そうですね、
――歌詞のイメージは、すぐ浮かびました?
YU(Vo)●歌詞はサビから作りました。サビメロができて、それをなんとなく、鼻歌で歌いながら、イメージを探していくうちに、「Flower in the rain」という言葉が口から出て、メロにハマって「あ、コレだ」ってすぐ思いましたし、この一行が出て「あ、ほぼこの曲はできたな」と思いました。そのサビの歌詞から、そこに至るまでの物語、ワンシーンを書いていきましたね。イメージはハッキリしていたので、書きやすかったです。
――この曲の世界観の核となっているのがまさに〈Flower in the rain〉というサビの歌詞とメロディ、そしてYU(Vo)さんのボーカル、歌い方ですよね。感情の湿り気と透明感と伸びが、すごく美しくて気持ちよくて、染み込んでくるし、滲みもあるのに鮮やかでもある。
YU(Vo)●ありがとうございます。さきほどお話に出ましたけど、昨年から発声を改造していて、それが今年に入ってから、少しづつですけど、レコーディングでも実感できるようになってきていて。もちろん、まだ日々声の調子のアップダウンはあるんですけど、自分がやってきたことが、形になったというか、作品に落とし込めるようになってきて、「Flower in the rain」ではそれがすごく実感できました。今までだったら出せない倍音を出せたり、レコーディングは楽しめました。
――サウンドの雰囲気は幻想的で、一見、シンプルにも聴こえますが、ちょっとでも世界観がズレた音を出すと目立つので、その辺の加減が難しいのかなと感じました。KENJIさんのベースのアプローチはどんな点を意識しましたか? シンプルかつ効果的なプレイを要求されると思いますが…。
KENJI(Ba)●サウンド的には、ベースのオクターブ下の音をイフェクトでかまして(出して)、少し厚みと深さを足してます。フレーズは結構悩みましたね。弾いているベースライン自体はすごくシンプルに作ってますけど、曲が進んでいくにつれて、感情が上がってくる、激情していく様子を演出したかったので、少しずつタッチを変えたり、フレーズもちょこちょこ変えていっているという感じですかね。
――シンプルだけど、感情の盛り上がりを作っていったということですね。例えば、サビのリズム。口で言うと「フラワー インザ レーイン~」という歌唱の「レーイン~」から入るリズムのバックは、一定の音程での8分の「タンタンタンタン、タンタンタンタン」というリズムで、ドラムのキックと合わせたフレーズ。シンプルだけと一定感、連続感でサビを強調している。
KENJI(Ba)●そうですね。
――さらに言うとラストのサビ(サビ3回し目)の「フラワー インザ レーイン~」では、一番のクライマックスなので、さらに盛り上がりを作るわけですが、逆に「タンタンタンタン タンタンタンタン」という8分の部分を「タン タン タン タン」と4分にして、コントラストを付けている。音を増やすのではなく減らして、アクセントとその後の盛り上がりの助走感を出してますね。
KENJI(Ba)●いいタメですよね。
SHUKI(Dr)●あれは、ぶっちゃけジャスティン・ティンバーレイクの「Suit&Tie」(Justin Timberlake feat.Jay-Z)という曲があるんですけど、この曲でこういうのをめちゃめちゃやっていて、それが出たんだと思いました。わざと半分のスピードにしたり、そういう仕掛けが、自分の中に残っているんだなって。
――さらに、ラストのサビ(サビ3回し目)を掘り続けますけど(笑)、そのあとイレギュラーなタイミングで、ギターノイズのようなSEとブレイクが入るのですが、それがすごく効いてますよね、一瞬「ハッ」とさせられる部分です。説明すると、楽曲としては、幻想的な雰囲気で空間を音が満たしている、幻想的な世界のなかで物語が進んでいる、そのなかで、瞬間的なギタースクラッチのノイズとブレイク、それが、バグって映像が乱れるというか、現実に戻るというか、ハッキングされた瞬間のような、そんな部分です。
KENJI(Ba)●そこはレディオヘッド(イギリスのロックバンド)みたいなことをやりたくて(笑)。
――あー、なるほど! こちらが延々説明しましたけど、要するにレディオヘッドみたいなという(笑)。
KENJI(Ba)●僕だけの考えかもしれないですけど(笑)。
――いや、でも、I Don’t Like Mondays.は、メンバーが一人でも「No」と言った場合は、採用されない、却下となるシステムですから(笑)。
全員●(笑)。
記憶の遠くからイメージが思い出されるような、ドラムフィルイン
――あと、しつこくて、すみません(笑)、もう少しこのサビのリズムの話で言うと、サビは8小節で1区切り、それを2回、全部で16小節が、1コーラス目でのサビパートの構成です。で、最初の8小節、8分の頭打ち「タンタンタンタン、タンタンタンタン」(×2)のリズムのあと、次の8小節につなげる、ドラムのフィルが入るんですけど、それがまた、カッコイイ! 記憶の遠くからイメージが思い出されるような、そんな感じの、奥から、手前に持ってくる、そういうイメージのフィルイン!
SHUKI(Dr)●(笑)。
――それで、このサビの「タンタンタンタン、タンタンタンタン」のグルーヴのまま、このフィルをやろうとすると、リズムが走っちゃうと思うんですけど…ってこれ、もう文章で伝わるかどうか、「なんだよ、タンタンタンタンて!」というクレームが怖い(笑)。
全員●あはははは(笑)。
――テンポが難しいのよ、このフィルイン(笑)。
KENJI(Ba)●そこ、難しいんですよ、ホント。どこに置くかっていうのが、ホント難しい。みんなそれぞれクセもあるし、リズムのグリッドに合わせ過ぎずに、そのバラつきも大事にしようと。それは、今年は「バンド感」を大事にしたかったから、というのもありましたね。
――その「バンド感」で言うと、この曲はイントロなしてボーカルとギターからすぐ始まるじゃないですか。その感じもバンドの生っぽさがあって好きですし、CHOJIさんのギターのサウンドも好きな音。クリーントーンで、ちょっと空間系のイフェクトがかかりつつ、生音の芯も聴こえるような、あのニュアンス。
CHOJI(Gt)●ありがとうございます。歌を聴かせるというのが、僕らのやってきた音楽のひとつのこだわりで、たとえば1サビと2サビでぜんぜん違うことを弾いたりすると、聴きづらいというか、ギターが悪目立ちしてしまうので、そこは気をつけなきゃいけないポイントですよね。でも、この曲は、歌を邪魔せず、一曲通じて同じことやっていない、各パートでバリエーションをうまく出せました。
――たとえば「1コーラス終わりました、2コーラス目入りました」というときに、演奏は、1コーラス目と全く同じというのは普通ないですよね。歌詞に合わせて、ニュアンスを変えたり、おおまかな印象は変えないよう、歌の邪魔にならないように、少し違うアプローチで演奏する。演奏する側、プレイヤーの引き出し、ボキャブラリーが要求される。
CHOJI(Gt)●そうなんです。歌の邪魔はせず、楽曲のイメージ、雰囲気を保ちながら、繰り返しのようで、実は演奏を変えているという、その辺のこだわりが出せました。実験的だったり偶然的にできたサウンドもうまく使うことができましたね。2コーラス目のAメロは、アルペジオで弾いているのですが、それも、スタジオでいろいろなイフェクターを実験的に組み合わせたりしてできたサウンドです。
――曲の幻想的な雰囲気をさらに広げつつ、より感情が豊かになった印象のサウンド、演奏です。「タタタ タタタ」と、ドラムのキックとベースと同じリズムです。
CHOJI(Gt)●サビは、ギターを二本使って作り上げた世界観で、退廃的というか、そういう世界を表現したかったのですが、ピアノの不安定なサウンドもうまく調和して表現されていると思います。立体的でもあるし、流動的でもあるし、うまくいったと思います。ここまでこだわれなかったですね。
――なるほど…って、サビでギター二本使ってるとか、ピアノの音が入っているとか、そもそも「そうだったんだ、知らなかった」という情報です(笑)。
CHOJI(Gt)●あははは(笑)。難しいですかね。
“この言葉が導くイメージ、物語、シーンは何だろう…”
――幻想的で、退廃的でもある雰囲気がこの曲の魅力ですが、歌としてはスローモーションというか、ある瞬間をすごく引き伸ばして見ている、感じている、そういうイメージだと思うんです。「別れ」を切り出されたとき、すべてがスローモーションになるような…。
YU(Vo)●そうです、瞬間のイメージです。サビの「Flower in the rain」という言葉が出来て、歌全体を考えたのですが、「この曲は何の瞬間なんだろう?」というのを見つける作業でしたね。自分が考えるというよりは、メロディやこの「Flower in the rain」という言葉が導くイメージ、物語、シーンは何だろう、それを耳を澄ませて聴くというか、発掘するというか、そういう作業でしたね。で、それが「そっか、これは別れの歌か」と、それを見つけたという感じでした。僕が考えた別れの歌というよりは「あ、これは別れの歌なのか」ということに気づかされたという感じでした。
――なるほど。だから、聴き手がこの曲を聴くこと自体が、YU(Vo)さんが歌詞にたどり着いたプロセスをなぞっているというか、
YU(Vo)●そうですね、たまたま僕は、こういう歌詞にたどり着いたんですけど、聴いた方それぞれの頭に浮かんだイメージ、呼び起された記憶、シーン、匂い、なんでもいいんですけど、それがみなさんそれぞれの「Flower in the rain」ということだと思います。
――サビの〈Flower in the rain〉の印象が濃いというか、頭から離れないというか、イメージが鮮やかで、そのシーンにフォーカス(『FOCUS』)されました…と無理やりEPタイトル『FOCUS』につなげてみました(笑)。
全員●(苦笑)。
――(気を取り直して)ところで、冒頭でSHUKIさんが「この曲は難しかった」とおっしゃっていましたが、具体的に何が難しかったんですか?
KENJI(Ba)●アレじゃない、音のぶつかりが多くて、それが難しかったよね。
SHUKI(Dr)●それは最終仕上げの段階ね(笑)。キレそうになったくらい大変だった(笑)。
全員●あははははは(爆笑)
KENJI(Ba)●むちゃくちゃ難しかった(笑)。
SHUKI(Dr)●コード進行というか、コードテンション的に複雑だし(コードの基本となる1,3,5の音以外を付け加えた和音。複雑な響きが特徴的だが、半音ぶつかりなど、不協和音的な響きが含まれる場合もある)、それはいいことなんですけど、CHOJIが感情の赴くままにレコーディングした音が、音楽理論的にはあまりやらないような和音やリズムの構成になっていて、それを最後にまとめる、キレイに聴かせるにはどうしたらいいかというのが難しかったですね。
――難しさの原因をつくったのがCHOJIさんみたいな言い方してますけど(笑)。
SHUKI(Dr)●そういう意味ではないんですけど(笑)。そういう作業の他にも、ストリングスを入れたり、この楽曲の特徴、雰囲気を最大化させるための、音の抜き差しみたいな部分がすごく難しかったですね。
――ストリングスっておっしゃいましたけど、2コーラス目のAパートでは、主人公は過去に思いを巡らせているようなそういう情景なのですが、そのAにメロに絡むように入っているストリングスですね。すごくセンスいいなぁと思ってました。
全員●ありがとうございます。
SHUKI(Dr)●実際に弾いていただいて、レコーディングしました。
――あのストリングスは「センスいいわぁ」って思ってました…って、この原稿を読んでる方にもう少し親切に言わないと「何言ってんだ?」って、読者のみなさんがボカンとしてしまうので(笑)。そのストリングスは、ボーカルラインとの絡み方が絶妙なメロディとニュアンス。複雑な感情を一つのメロディでさらに鮮やかにしてくれているような、主人公の感情を増幅してくれている、そういうセンス。ちなみに、そのストリングスの前に、歌の隙間に「フワッ」っていう鼓動のようなSE(効果音)が入っているんだけど、あれもイイのよ。
CHOJI(Gt)●あそこもイイですよね。
――ホント、細かすぎて申し訳ないのだけど(笑)。主人公の心理描写を補足しているような、そういう効果かなと。
SHUKI(Dr)●あの「フワッ」っていうSEもレコーディングのデータをエンジニアさんに送る直前になんとなく入れたらハマって。それまで入れないつもりでいて。
――確かに。いまお話したストリングスの素晴らしいフレーズが後に入るから、そこに対して効果的かどうか、すごく悩む部分でもあるし。
SHUKI(Dr)●そうなんです。だから、僕たちの場合、最初からこれを入れよう、というよりは、足りないものを最低限入れようというスタンスだから、それがギリギリで間に合ったという…。
――そのセンスよね。「ここ間が開いたから、何か入れよう」的な音ではない(笑)。コレしかない! というハマり方ですよね。
SHUKI(Dr)●このEP『FOCUS』は、バンド演奏の割合がめちゃめちゃ多いので、シンセとか打ち込みにくらべて、ミックスしないと判断できない部分もある。ミックスで曲を仕上げるアレンジ的な要素もいままでで一番強いので、それを意識しながら制作しました。だから、もし足りなかったら、という場合用の音もいままで一番作りました。
――あ、そうか! レコーディングが終わった後に「あ、この音が足りない」ということがないように、あらかじめ必要になりそうな音も想定してレコーディングしておくわけですね。
SHUKI(Dr)●そうなんです。結局使わなかった音もたくさんあるんですけど(笑)。という状況のなかで、ドラムのレコーディング自体も普通にやったら普通に演奏できちゃうんですけど、最後のミックスのことを考えて想定して、シンバルとドラムを別録りしたりしました。後で調整ができるようにして、その辺の部分が、繊細なので、気を付けながらやりました。
YU(Vo)●最終的には、すべてうまくかみ合って、鮮明な曲になったと思います。
――ありがとうございます。(一息ついて)えーと、1曲でこのペース(取材時間の半分以上)でお話させていただくので、ほぼ、全曲をカバーするのは無理です(苦笑)。
全員●(笑)。
――ということで、次にお話させていただく収録曲は……(後半へ続く)
※このインタビューの全編は、次号OUT of MUSIC87(2025年1月下旬発刊予定)に、もしくは、この「OUT of MUSIC WEB」にて公開予定です。
【関連記事】→ I Don’t Like Mondays. 1万4000字 ロングインタビューDigital Single『New York, New York』 OUT of MUSIC 86掲載
I Don‘t Like Mondays.
YU(Vo)、CHOJI(Gt)、KENJI(Ba)、SHUKI(Dr)の4人からなるロックバンド。80’sサウンドをルーツに持ちながら、拘り抜いた音作りとグルーヴで邦楽と洋楽の垣根を超えていく。その楽曲はまるで都会をドライブしているかのような高揚感を与え、熱狂的かつ洗練されたライブは、海外のファッションショーに招待された時のような非日常感を覚える。国内のみならず、アジア・ヨーロッパ・南米など海外からも熱狂的な支持を集める。2024年、デビュー10周年を迎えた。10月9日には、Digital EP『FOCUS』をリリース。
I Don’t Like Mondays. オフシャルサイト
I Don’t Like Mondays. “FOCUS”ASIA TOUR購入サイト
https://l-tike.com/concert/mevent/?mid=519691
EP 「FOCUS」