【特集ハイライト】 グローバルな活動を展開する精鋭 PSYCHIC FEVER 2ndEP『PSYCHIC FILE Ⅱ』1万4000字ロングインタビュー OUT of MUSIC 85掲載

グローバルな活動を展開する精鋭、7人組ダンス&ボーカルグループ、PSYCHIC FEVER。独自の音楽とエンタテイメントを強く描いた、2ndEP『PSYCHIC FILE Ⅱ』。メンバーそれぞれの音楽的バックグラウンドにしっかりと足場を置き、J-POPの王道とも重ねながら、新たな音楽領域を広げようという意欲作。最新トレンド、時代感、培われた音楽センスと国内、海外で得たさまざまな経験値、メロディ、サウンド、リズム、ボーカル、ダンスの融合は、J-POPへのリスペクトをもって王道と重なりながら、新たな本流を生み出す

『PSYCHIC FILE Ⅱ』

――『PSYCHIC FILE Ⅱ』は、PSYCHIC FEVER独自の音楽とエンタテイメントを強く描いた作品で、メンバーそれぞれの音楽的バックグラウンドにもしっかりと足場を置き、J-POPの王道とも重ねながら、新たな音楽領域を広げようという作品で、その意志を、とても感じられる作品です。

小波津志●今回は、『PSYCHIC FILE Ⅱ』は、自分たちの音楽として、挑戦的で実験的な内容にしたいというのがありました。これまでの音楽的背景をベースに、海外での活動で得た経験値や、Y2Kトレンドといった時代感を取り入れたり、いままで自分たちが表現していないような、別の角度から見た僕たちをお見せしたいというのがありました。

――ざまざまな要素を取り入れて挑戦的でありながら、アルバム全体としての印象はひとつの方向を向いているとも感じました。

小波津志●『THE HEAT』や『FIRE feat. SPRITE』や『IGNITION』という収録曲のタイトルからもわかるとおり、「熱」がひとつのキーワードで、それを表現しています。PSYCHIC FEVERはタイでも活動させていただいてますが、国内や国外の活動を通じて「IGNITE OUR DREAM」というテーマを掲げさせていただいています。「自分たちの夢や思いに火をともす、日本、アジア、世界のみなさんと、夢の熱を共有していく」という意味があります。ちなみに、それも含めて5月から始まるアジアツアーのタイトルも『PSYCHIC FEVER ASIA TOUR 2024 “HEAT”』とさせていただいていますが、この熱、「HEAT」を広げていきたいという想いで、話し合って決めました。

渡邉廉●前作の『PSYCHIC FILE Ⅰ』をリリースしてから今日まで、さまざまな経験をしてきまた。日本を含め海外でも、そこで得たものがすごく大きいです。今回のEP『PSYCHIC FILE Ⅱ』ではそうした経験を生かして制作させていただきました。この作品を通して新しいPSYCHIC FEVERをお見せできるんじゃないかと思います。

――たとえば具体的にどんな新しさがありますか?

渡邉廉●僕たち「タオル楽曲」(ライブでタオルを回しながら盛り上がれる楽曲)はこれですという明確な位置づけがいままではなくて…。

――「タオル曲はこれかな?」という感じの認識だったと…。

渡邉廉●なので、収録曲の『IGNITION』が今回タオル楽曲になります! タオル楽曲といえばこの曲という存在にしていきたいです。

――ノリのいい曲ですよね。でも少しマイナー調というか、サウンド的には少し「不安」を感じるイメージの曲でもあって、それをタオル楽曲とするところにセンスを感じます。

小波津志●「PCFというツアーをさせていただいたときには『BAKU BAKU』がタオル楽曲的な存在で、今回のアルバムでは『IGNITION』がタオル楽曲という位置づけです。勇気づける楽曲でもあるので、ライブではまた違った表情をお見せできると思っています。

――――『PSYCHIC FILE Ⅱ』についてJIMMYさんから見た作品のポイントは?

JIMMY●前回は一枚目ということでさまざまな要素を取り入れてアグレッシブに取り組みました。二枚目となる今回は、一皮むけた大人の感じも出せていると思います。前回のDIGITAL EP『99.9 Psychic Radio』でJP THE WAVYさんとやらせていただいて、その流れもあり、ボーカルメロディが軸となっている楽曲が多いですし、J-POPに近いというか、メロディが立っていて聴きやすさもあると思います。僕たちはデビューして一年半ですけど、特徴として、誰をボーカルに立てるか、どのメンバーの声を一番多くするかによって、楽曲の方向性やジャンルを変えることができるので、これまでとは違う新しいタイプのEPになっていますし、聴いた人は「おっ!」といい反応してくださると思います。さらに特定のジャンルが好みという人にも答えられるよう、そのジャンルの良さをきちんと表現していますし、これまでのPSYCHIC FEVERが好きな人も、新しいと思っていただける。自分としてはさらに新境地を開いたと感じています。早いうちに挑戦できてよかったです。

半田龍臣●まさに挑戦だと思います。『PSYCHIC FILE Ⅰ』でもそうですが『PSYCHIC FILEⅡ』はさらに、僕たちがやりたいことをやらせていただきました。この『PSYCHIC FILE Ⅱ』までに、単独ツアーも経て、海外にも行かせていただいて、そのなかで反省点もいっぱいありました。例えば「こういう楽曲がないと、見に来てくださるお客さん困るよね」と、タオル曲を明確にしたり。「こういう楽曲をやりたい」という自分たちの気持ちを反映した曲もあり、応援してくださるみなさんと一緒に作り上げてきているなという感触が、より強くなったと思います。そして、みなさんにも喜んでいただけると思っています。今回はタイで制作した曲もありますし、タイのプロデューサーの方にも加わっていただいた曲もあり、よりグローバルな色合いが増していると思います。今後もさまざまな国の方にプロデュースしていただけることもあるだろうし、メンバーの中西椋雅くんJIMMYくんは音楽の制作ができるので、メンバーが制作プロデュースという濃い作品もできると思うので、変幻自在にいろんな形を見せていける『PSYCHIC FILE』にしたいと思っています。今回は「ボーカルメイン」という、新しい僕たちを見せることができたらと思います。

――JIMMYさんもおっしゃってましたが、「ボーカルメイン」というのは、ボーカルのメロディを全面に押し出した楽曲、つまり「J-POPの王道」ともいえますよね。

中西椋雅●そうした点も含め、たくさんの可能性が詰まっているEPとも言えます。僕たちが海外で活動するにあたって、ただ自分たちの好きな音楽を届けるだけでなくて、最近のトレンドや、僕たちのファンの方がどんな曲が好きなのかを考えたとき、今の自分たちに足りないものはこの楽曲だ、という視点で選曲させていただきました。今回のツアー『PSYCHIC FEVER ASIA TOUR 2024 “HEAT”』で僕たちPSYCHIC FEVERのことを初めて知ってくださる方もたくさんいらっしゃると思いますし、国内をはじめアジア、世界とさらに挑戦していくなかで、多くの方に僕たちの「熱」を感じていただける作品になったと思います。他のメンバーも繰り返し言ってますが音楽的にも挑戦させていだいている内容で、ひとつのトレンドとして2000年代,Y2Kサウンドも取り入れているので、ボーイズグループとして形にできたと思っています。

WEESA●『PSYCHIC FILE Ⅰ』に引き続き、『PSYCHIC FILE Ⅱ』でも挑戦だったり、新しいエッセンスを取り入れたり、一年を通じて海外で活動したり、メンバー個人の表現や音楽の幅も広がったなかで、だからこそできる曲がたくさんあります。前回と比べてずこく英語が増えていて、より海外に向けていろんなサウンドを取り入れています。Y2Kサウンドといった世界の流行を意識して、より世界にフォーカスしています。いろんな人に歌ってもらえるように、多くの人に届くように、キャッチーなフレーズが多かったり、ツアーで、いろんな場所で、それぞれ輝く楽曲になっていると思います。

剣●「PSYCHIC FILE」という名前を僕たち自身がつけて、さまざまな楽曲をこのEPに詰め込んで、PSYCHIC FEVERの代名詞として作品を届けています。今回の『PSYCHIC FILEⅡ』は、5月から始まるライブを見据えてや、前作『99.9 Psychic Radio』でJP THE WAVYさんとのコラボ、プロデュースという流れも意識して制作しました。『FIRE feat. SPRITE』といタイで制作した楽曲や、渡邉廉も言ったとおり「タオル曲が欲しいよね」ということで『IGNITION』が出来て、リード曲は、やはりR&B大切にしたいよねと『Love Fire』を制作したり、話し合いやそこでの言葉がそのまま楽曲に繋がっていきました。自分たちがやりたいことを表現できるし、時代感や季節感も前提にしながら、今回の『PSYCHIC FILE Ⅱ』というEPにまとめていきました。『THE HEAT』はまさにツアーのキックオフソングですし、『FIRE feat. SPRITE』という楽曲を入れたのもライブを見据えてのこと。さらにライブを盛り上げる、「火」をともすのに欠かせない楽曲です。「火」をつけてその熱がどんどん伝わっていくように、という意味も込めています。

『THE HEAT』

――――『THE HEAT』(Lyric: ELIONE Music: Gabriel Brandes, Alexander Karlsson, Harry Sommerdahl, Fabian Torsson)は、ミドルテンポのヒップホップを基調にしたグルーブに、リズムアクセントが力強く楽曲を印象づけつつ感情豊かなメロディとボーカルで、ゆっくり、じっくり、確実に、聴き手の奥底に響く、そういった楽曲です。中西さんはこの『THE HEAT』について、いかがですか?

中西椋雅●インタビュー冒頭(小波津)志も言ったとおり、海外で活動するなかで、「IGNITE OUR DREAM」というテーマがあって、パフォーマンス、エンタメをお届けするなかで、応援してくださっている方々の心に火をつけたい、そして、アジアのみなさんにしっかりヒート、熱量を届けられるようにという思いを込めた曲です。ツアーのオープングというと、普通はキメキメでカッコよく登場するイメージがありますが、『THE HEAT』は、曲調はオラオラした曲ではなく、ゆるく、カッコよく、徐々に熱くなっていくイメージです。次第に温まってい徐々に盛り上がっていくということをテーマにした曲です。ツアーではこの楽曲をライブバージョンにアレンジして登場したいと思っています。そして、アジアツアーということもあり、簡単な英語を連呼してリズミックかつ、色々な国の皆さんと一緒に歌って踊れるサウンドを狙って仕上げました。

――レコーディングはどうでしたか?

(インタビュー=吉田直樹(OUT of MUSIC) 写真=Cosufi(コスフィー) アシスタント=大鐘優希)

この記事の続き(10ページ、1万4000字特集)、撮り下ろし写真(個人&集合)は『OUT of MUSIC 85』に掲載です。ご購入ご希望の方は、または下記画像リンクからお求めください。(また全国書店、CDショップ、ネットショップでのお取り寄せも可能です)

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