【特集ハイライト】 10人組ダンス&ボーカルグループ THE JET BOY BANGERZ EP『What Time Is It?』インタビュー OUT of MUSIC 86掲載

抜群の歌唱力を誇る3ボーカル、パフォーマー7名はダンスのプロリーグ「D.LEAGUE」で活躍するプロダンサー、10人組ダンス&ボーカルグループ THE JET BOY BANGERZ。

屈指の実力と表現力を誇る話題のグループの注目の新作、EP『What Time Is It?』がリリースされた。

表題曲「What Time Is It?」は、抑えきれない感情が導くままに、時間を忘れるほどの集中、ゾーンに入り突き進む美学、気持ちを、不安感と怪しげな雰囲気を纏ったサウンド、迫りくる地響きのようなベースとリズムに煽られるように、ラップとボーカルで歌われている楽曲。TJBBの圧倒的なボーカル・ラップ・ダンススキルを見せつける、聴きどころ&見どころ満載のスリリングなダンスチューン。他にも、ライブで盛り上がる定番曲「BOYS -TJBB Anthem-」待望の初音源化、メロウでエモーショナルなR&Bバラード「CITY LIGHT」を含む、全3曲を収録。

前作EP『PHOTOGENIC』が、オリコン週間アルバムランキング&合算アルバムランキング1位、billboard JAPAN Hot Albums 1位となるなど、ますます人気注目のグルーフの新作制作舞台裏に迫った!

『What Time Is It?』

――リード曲『What Time Is It?』(作詞:Mayu Wakisaka/作曲:T.Kura, Chaki Zulu, JAY’ED/編曲:T.Kura, Chaki Zulu)を受け取った時の印象から教えてください。

宇原雄飛●今回の『What Time Is It?』は、僕らとしては初となるChaki Zuluさんの楽曲なので、新鮮な気持ちで聴かせていただきました。僕個人としては、TJBBと同じくiCON ZオーディションからデビューしたWOLF HOWL HARMONY(宇原と同じく、コーラスグループDEEP SQUADを兼任しているSUZUKIとRYOJIが所属するグループ)がChaki Zuluさんの楽曲をよく歌っていることもあって、以前からChaki Zuluさんの楽曲を歌いたいなと思っていたんです。WOLFの楽曲がどれもカッコよかったので。だから、今回ご一緒できてすごく嬉しかったですし、デモを聴いている時も、今までのTJBBとはひと味違う楽曲になるだろうなという期待がありました。

――確かにひと味もふた味も違う印象です。Chaki Zuluさんと直接お会いする機会はあったんですか?

古嶋滝●はい。レコーディングにも立ち会ってくださったんですが、初めてお会いしたのは昨年末ですね。京セラドーム大阪(『D.U.N.K. Showcase in KYOCERA DOME OSAKA』)の舞台裏でご挨拶した時に「TJBBの新曲を作らせてもらうから」って教えていただいて、「マジっすか!? よろしくお願いします!」みたいな。その流れで『What Time Is It?』をいただきました。

――作詞も、今回が初めてとなるMayu Wakisakaさんが担当されています。冒頭、編集長も言ったとおり、かなり解釈が分かれる楽曲ですよね、曲を聴いて歌詞を追ったとしても、人それぞれ捉え方が違ってくると思います。みなさんは歌詞の内容をどう解釈しましたか?

佐藤蒼虎●僕はこの歌詞に、リハーサルに夢中になっている、今の自分達を重ねました。

――と言いますと?

佐藤蒼虎●『JET ENGINE』(リリース記念フリーイベント)やD.LEAGUE(パフォーマー全員が参加しているダンスリーグ)のリハーサルで忙しいのですが、それに夢中になっている自分達を想いました。例えば、ラップパートの<少し余裕みて始めても/時間のすぎ方 竜宮城>と言う歌詞は「竜宮城(スタジオ)にいると時間がすぎるのが早い」という意味に聴こえるし。他のことに見向きもせず、夢のためだけに時間を費やす姿勢が表われている曲だなと、個人的には受け止めています。

――(吉田編集長)この曲のおおまかなイメージを掴みたいのですが、歌詞を追って、ぼんやりと見えてくるのは、自分が信じた道や人に集中してそれに向かっていく、自分が目標としたゴールや人に集中するというなかで、抑えきれない感情のままに、時間を忘れたり、他を犠牲にしてもそこに向かっていく、集中していく、ゾーンに入っていく、そんなストーリーを感じました。そういったストーリーや感情や美学が、不安感と怪しげな雰囲気が漂う中、迫りくる地響きのようなベースとリズムに煽られるように断片的な言葉としてラップとボーカルで歌われている、そういう曲のなかからでできた〈時間のすぎ方 竜宮城〉というワードで、重虎くんはリハーサルに集中する自分たちを連想したということです。

――という蒼虎さんに対してリーダー(田中彰)はどう感じました?

田中彰●真面目でストイックなシゲらしい解釈だなって思いました。ただ、歌詞を読んでいただくとわかるように、「これはこういう意味の曲です」と明確な答えを示しているわけではなくて。掴めそうで掴めない歌詞が曲調と合わさってミステリアスな雰囲気を醸していることが、この曲の魅力だと思うんですよね。僕らも“時間”という共通認識を持ちながら、細かい部分はメンバー1人1人違う解釈でパフォーマンスしています。なので、聴いてくださる方も自由に受け取っていただけたら。MVや振付、鳴っている細かな音を拾いながら、独自の考察をしていただけたら一番嬉しいです。

――(吉田編集長)これは一つの解釈ですけどサビの〈What Time Is It?〉のメロディとしては負の感情ですよね、決して明るくハッピーな感情ではない。「後悔」なのか「取り戻したいけと取り戻せない」のか「なんでこうなっちまったんだ」なのか、とにかく負の感情が「何時なんだ?」(〈What Time Is It?〉)と言っている。それともう一つサビで繰り返される〈Sorry〉という歌詞。これをどう訳すかは別としてこれも負の感情を表している。曲の冒頭では<I can’t help myself>と歌っていますが、これは「自分を抑えられない」と言っているわけで、周囲を犠牲にしても、時間がわからなくなるほど、この自分の気持ちは抑えられないし、突き進む、そういう瞬間を歌っているのかなと感じますね。

――そんな深読みし甲斐のある『What Time Is It?』。英語歌詞ベースのなかに、ときどき日本語が顔を出す、独特の緊張感を纏ったラップパートです。これは碧さんと陽さんのみソロを担当しているそうですが、歌割はどうやって決めたのでしょうか。

(インタビュー=斉藤碧 写真=Cosufi(コスフィー) アシスタント=木下江美)

この記事の続き(13ページ特集!)、撮り下ろし写真(個人&集合)は、現在発売中『OUT of MUSIC 86』に掲載中です。ご購入ご希望の方は、全国書店、CDショップ、ネットショップ、または下記画像リンクからお求めください。

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