【特集ハイライト】 7人組ダンス&ボーカルグループ PSYCHIC FEVER バックカバー特集 21ページ 1万3,000字 1st EP『PSYCHIC FILE I』ロングインタビュー OUT of MUSIC 81掲載

グローバルな活動を展開する精鋭、7人組ダンス&ボーカルグループPSYCHIC FEVER。彼らの1st EP『PSYCHIC FILE I』は、彼らの「攻め」の姿勢が、音楽とエンタテインメントの可能性を押し広げた作品だ。音楽愛が溢れる7 人が、その聴きどころを語ってくれた!

1st EP『PSYCHIC FILE I』リード曲「BAKU BAKU」

――1st EP『PSYCHIC FILE I』が完成しましたが、剣さんは出揃った楽曲を見て、どんな1枚になったと感じていますか?

剣●昨年、デビューのタイミングでリリースしたアルバム『P.C.F』は自己紹介的な要素が強かったんですけど、今回の『PSYCHIC FILE I』は僕たちの初EPということで、メンバー自ら作詞を手掛けた曲や新たな編成で届ける楽曲など、僕たちの音楽愛から生まれた実

験的な楽曲を集めた作品になりましたね。僕らは昨年8月から今年1月までの約半年間、タイで武者修行を行ってきたんですが、そこでお世話になったF.HEROさんに監修していただいた『To The Top feat. DVI』を始め、タイでの経験を通して感じた想いや、そこで得たものも曲に込められていますし。6月からは初の単独ライブツアー『P S Y C H I C F E V E R

L I V E T O U R 2 0 2 3 “P.C.F”』もスタートするので、そこに向けての意気込みが感じ

られる挑戦的な楽曲が揃ったなと感じています。で、“FILE I”があることは……?っていう(笑)。次への期待を煽る作品でもありますね。

――そのリードを飾るのが、アーティスト性を見せつけようと努力する反面、緊張や胸の高鳴りで心臓が“バクバク”しているメンバーの姿が描かれている『BAKU BAKU』

( W o r d s : E L I O N E /M u s i c :S O F T S E R V E B O Y ,SQVARE, Ryan Kim,

el japo)。JIMMYさん、この曲の第一印象は?

J I M M Y ●「『B A K U BAKU』!?」っていうのが、第一印象ですね(笑)。これまでは『H o t l i n e 』だったり、『Best For You』だったり、抽象的でカッコいいタイトルが多かったんですけど、『B A K U BAKU』は響きが新鮮でしたし、どういう曲なのかがタイトルから全く想像できなくて、興味をそそられる曲だなって思いました。ファンの方はもちろん、P S Y C H I C FEVERのことをまだ知らない方にも聴いてもらいやすい、出会いのキッカケになる1曲なんじゃないかなと期待しています。

―― 疾走感溢れるシンセポップチューンというのも、PSYCHIC FEVERの王道とは少し違う印象を受けました。

中西椋雅●そうですね。今まではR&Bテイストの楽曲やローヴァイブスな楽曲、いわゆるチルソングが多かったので、僕らも「今回はこういう方向性の楽曲でいくんだ?」っていう驚きがありました。でも、それがかえって『P S Y C H I CFILE I』のサイエンス感を際立たせていて、このEPのリードにふさわしいトラックだなと。普段から僕らを応援してくださっている方にも、“ 新しいP S Y C H I CFEVER”を感じてもらえる楽曲だなと思いました。

――歌い出しのWEESAさんの声を聴いた瞬間、心地よい緊張感の中、ステージに続く階段を登っていくメンバーの姿が浮かびました。空気を作るのが上手で、さすがAメロ職人だなぁと。

WEESA●ありがとうございます(笑)。ただ、確かに僕は歌い出しを担当することが多いんですけど、今回は苦戦しましたね。というのも、いつもはポジティブな気持ちで歌い

始めることが多いんですけど、今回の『BAKU BAKU』はアーティストの表と裏を表現した曲なので、不安な気持ちを隠しながらカッコよくあろうとする姿を表現しないといけなかったんです。ちょっと自分を偽っている姿というか。そういう歌い方は今までしたことがなかったので、感情の表し方がすごく難しかったですね。でも、試行錯誤した結果、自分たちが普段感じているライブ前の緊張感を上手く歌に落とし込めたんじゃないかなと思いますし、それが聴いてくださる方にもちゃんと伝わったら嬉しいです。

――そんなWEESAさんから、ボーカルのバトンを受け取るのが廉さん。

廉さんがラップとボーカルの両方をやるのも、もうすでに定番になっていますね。

渡邉廉●はい、今回も両方のパートに携わらせていただきました。個人的に特に気に入っているのは、〈Myface, My face〉っていう最後のフックのところですね。キー的にも歌詞的にも、終わりに向かってパーンと盛り上がっていくところなので、力を入れて練習しましたし、感情を込めてレコーディングさせていただきました。あと〈左 右 Yes or No/歴史の教科書も結果論〉という歌詞があるんですが、ここには「何事にも選択肢はあるけど、それを決断するのは自分なんだよ」っていうメッセージが込められていて。タイに行ったことも、結果としてすごく自分たちにプラスになりましたし、この先も、その都度自分たちで決断したことが未来を作っていくと思うと、これは今の僕らにとって、すごく意味のある歌詞だなと思いましたね。

――サビ前の〈アインシュタインみたいにアッカンベー〉も、元気な龍臣さんにピッタリのパワーワードですね。レコーディングしてみていかがですか?

半田龍臣●〈アインシュタインみたいにアッカンベー〉は言葉の通り、イメージが浮かびやすいパートだと思いますし、レコーディングでも、キャッチーなサビに繋げられるようなインパクトのある歌い方ができたらいいなと思っていましたね。この歌詞って、鏡に映る弱気な自分に向かって「緊張してんじゃねぇぞ、アッカンベー」って言い聞かせてる場面だと思うんですよ。と同時に、試験前で緊張してる時とか、大きな仕事の前で不安になっている時とか、何か大事な場面にいる方に「緊張しなくていいんじゃない?」って語りかけるような意味も込められていると思うので、不安とポジティブの中間を狙って歌わせていただきました。

――龍臣さんは、緊張するようなライブの前にやっていることってありますか?

半田龍臣●僕は結構、その時に好きな曲を聴いてることが多いですね。イヤフォンで好きな曲を聴いて、自分の世界に入る。そうすると、全く緊張しない……ってことはないんですけど(笑)、ちょっとはリラックスしてステージに立てる気がしていて。『BAKU BAKU』も、みなさんにとってそんな曲になったらいいなって思います。

中西椋雅●例えば、どんな曲を聴くの?

半田龍臣●TWICEさん。

中西椋雅●(可愛いなぁ~という感じでニヤニヤ)

半田龍臣●なんですか、その顔!(笑)そういう明るい曲を聴くとハッピーな気持ちになるので、頑張ろうって思いますね。(満面の笑み)

――志さんは緊張や焦りがあまり顔に出ない印象がありますが、今回も堂々とした歌唱で楽曲をリードしていますね。

小波津志●堂々と見えていたならよかったです(笑)。というのも、僕が歌うサビは〈世界は◯×〉と〈正解は◯×〉っていう、似たような言葉が続くんですよ。“世界”と“正解”。それを速いスピードで、ちゃんと聞き分けられるように歌うのがめちゃくちゃ難しくて、結構苦戦しました。僕らはここまでたくさんの選択をしてきましたけど、そこで選ばれた○の部分(表)は見せても、×(裏)の部分はみなさんに見せることがないじゃないですか。でも実は、裏側ではバクバクしてるんだよっていう、人間味溢れる部分を表現したのが『BAKU BAKU』で。最初は歌う時も、そんな裏側を感じられる歌い方にしようかなと思っていました。だけど、僕らはアーティストなので、やっぱり歌では表の姿を見せようと。あえてクールな表現でレコーディングさせていただきましたね。逆に〈平気なフリで笑ってる Face inthe mirror〉の〈Face in the mirror〉のところは、鏡だからどうしても裏が垣間見えちゃうっていう意味で、裏声なんですけど、太めの声でちょっと悲しいような歌い回しにしました。そういう工夫をしながら歌い分けしているので、じっくり聴いてもらえたら嬉しいです。

――そんな器用な志さんですが、素顔を知るメンバーから見た“裏の顔”というと?

(インタビュー=斉藤碧 写真=田島雄一

この記事の続き(バックカバー 特集21ページ 1万3,000字 ロングインタビュー )、撮り下ろし写真(個人&集合)は『OUT of MUSIC 81』に掲載です。ご購入ご希望の方は、または下記画像リンクからお求めください。(また全国書店、CDショップ、ネットショップでのお取り寄せも可能です)

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