東北楽天ゴールデンイーグルス・辰己涼介外野手とGENICとの同世代対談!
華麗なルックスと存在感、歌って踊って、作詞・作曲、振付けも手掛けさらにドラマやモデルなど多方面でも活躍、マルチな活動を展開している男女7人組ダンス&ボーカルグループGENICと、3年連続で三井ゴールデン・グラブ賞を受賞、東北楽天ゴールデンイーグルスの辰己涼介選手。じつは、辰己選手は偶数回のバッターボックスに立つときに「大好きな曲だから」という理由でGENICの楽曲『Flavor』を流して登場している。そんなご縁から今回の企画が実現。どんな話が展開されるのか? 期待が膨らむスペシャル対談!!
野球と音楽、お互いの共通項
──辰己選手は、偶数回のバッターボックスに立つときに『Flavor』を流していますよね。そこには、どんな理由があるのでしょうか?
辰己涼介(たつみりょうすけ)●奇数打席で使っている楽曲は、僕のために作っていただいた『Higher』という楽曲で、それこそ、僕の意見もヒアリングしながら作っていただいた曲だからこそ、その楽曲を大切に使わせていただいています。でも『Flavor』も大好きで使いたかったから、偶数打席のときに使わせていただいています。
GENIC全員●嬉しい!!
増子敦貴(ましこあつき)●僕の家族って仙台に縁があって、親戚も仙台に住んでいます。とくに親戚のおばちゃんは、熱狂的な楽天イーグルスのファンなんです。だから今回、出会えたことが嬉しかったし、何より、僕らの『Flavor』を打席に向かうときの登場曲に使っていただけているというのは、ホントにうれしいです。
金谷鞠杏(かねやまりあ)● 『Flavor』の好きな歌詞があったら教えてください。
辰己●めちゃめちゃありますよ。中でもとくに好きなのが〈蝶のように舞い蜂よりも遥かな毒と精度を持って この世に狼煙を上げるの〉の部分。普通、こんな言葉出てきます? 格好良すぎんかっていう。なんで、こんなにも格好いい言葉が出てくんねん!っていう驚きがありました。
金谷●嬉しいです。
西澤呈(にしざわじょう)● 『Flavor』の楽曲を作ったメンバー自身だからこそ、その言葉は余計に嬉しいです。と言っても、歌詞を書いたのは(小池)竜暉なんですけど(笑)。
金谷●トラックは呈くんが、ピアノの音を打鍵するみたいに、一音一音丁寧に打ち込んで曲を作りあげています。
――楽曲『Flavor』は、力づよいラップでクールにメッセージを掲げてくる前半と後半メロディアスかつドラマチックに景色が広がるサウンド、のコントラスト、構成がもカッコいいですよね。
辰己●この曲を作るのに、どれくらい時間がかかったんですか?
西澤●楽曲のベーシック自体は3-4時間で作りあげましけど。そこから、メンバーの意見やアイデアも取り入れながらブラッシュアップしていく作業にはめちゃくちゃ時間をかけました。
辰己●天才!!
金谷●彼は努力の天才なんです。納得するまでずーっと作業をし続けますから。
辰己●ダンスは、自分たちで考えているんですか?
西澤●考えている曲もありますけど。基本は、ダンサーや振付師の方に考えていただいています。
辰己●あのダンスを覚えるのって大変ですよね。さっき(金谷鞠杏さんに)『Flavor』のサビのダンスを教えてもらったけど、もう忘れてしまったもん(笑)。僕、見よう見まねは得意で、「これを真似て」という動きをすぐに真似できる体現性を備えています。野球でも、ピッチャーの投球フォームやバッターのスウィングの仕方の真似はすぐにできるけど。ただ、それを覚えられへん(笑)。みなさん、野球をやっていた経験もあるんですか?
西澤●メンバーそれぞれですけど、竜暉くんは野球や空手を長年やっていたよね。
小池竜暉(こいけりゅうき)●野球は小さい頃から6年間やっていました。でも空手はもっと長く、9年間やっていました。ボクシングも好きだし、本質的に身体を使って戦う競技が好きなんでしょうね。あっ、野球は草野球レベルですが、今でもやっています。そう考えたら、野球は小学生の頃から始めているから、一番長く続けているスポーツです。辰己●確かGENICさん、千葉ロッテマリーンズと北海道日本ハムファイターズが対戦したとき、千葉ロッテマリーンズのホーム、ZOZOマリンスタジアムで始球式をやって(2023年8月3日 ロッテ vs 日本ハム 戦 ZOZOマリンスタジアム)、1曲ライブ披露もしていたよね。あのときの試合は見られたんですか?
小池●もちろん、メンバー全員観ました。僕はもともと野球が好きだから、楽天イーグルスさんの試合は何度も観ています。
西澤●僕は、生まれて初めて生で野球観戦したんですけど。めちゃめちゃ楽しかったです。
宇井優良梨(ういゆらり)●選手一人一人に向けた応援歌ってあるじゃないですか。それが流れるたびに、お客さんたちが思いきり垂直にジャンプしているんですよね。その姿を見てすごく楽しくなって、わたしも真似て、ロッテを応援する人たちと一緒にジャンプしてました。
辰己●ロッテファンの勢いもすごいから。
宇井●すごく団結力があって楽しかったです!!
辰己●僕は、楽天イーグルスの選手だけどね(笑)。
宇井●あっ!! (「しまった…」という表情で)
西澤●(笑)。ファンの人たちの声援ってものすごいじゃないですか。すごい迫力の応援。
辰己●応援してくださるのはとても嬉しいですし、気持ちも上がりますよね。
――応援の迫力がありすぎて、そっちが気になったりしないのかなと、観ていて思うときもあります。
辰己●集中しているので気にならないです。ここ2年くらいは、集中したいとなると外の声が何も聞こえなくなるように、ようやくその領域には達しました。そこまで集中力を高められるようになったからか、打撃の成績も上がってきましたね。
西本茉生(にしもとまいき)●ゾーンに入り込むみたいな感じなんですか?
辰己●そうですね。バッターボックスに入るときって、相手側のピッチャーとキャッチャーが指示を出しあっている中、2対1での戦いという構図ができるじゃないですか。そのときは、つねに頭の中で「相手のバッテリーは何を考えているのか」「どういう指示を出し合っているのか」「どういう球種を投げようとしているのか」をずーっと分析しながら考えてる。そうしているときは、本当に他の声や音は聞こえなくなるんですよ。
雨宮翔(あめみやかける)●野球選手にも、絶対音感の持ち主は多いんですか? もしそういう人だったら、あの大きな声援だっていろんな音符のように聞こえるから、集中するのに苦労しそうだなぁと思って。
辰己●多分ですけど、それほどまでに音感の鋭い人はプロ野球選手にはいないと思う(笑)。
GENICのみなさんは歌が上手いから、絶対音感を持っているんですか?
(インタビュー=長澤智典 写真=Cosufi(コスフィー) アシスタント=大鐘優希)
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