メンバー16人のまばゆい個性を各所に撃ち放ち、幅広い分野で活躍する16人組ダンス&ボーカルグループ、THE RAMPAGE。EXILEの系譜を継ぐJr.EXILEでありながら、今やLDHの代表グループとして先輩達と肩を並べる彼らのシングル『24karats GOLD GENESIS』は、EXILEから脈々と受け継がれてきた楽曲シリーズ“24karats”の最新作であり、またEXILE以外のグループが単独名義で”24karatsシリーズ“の楽曲をリリースするのは、これが初めて。2024年の”24YEAR“にTHE RAMPAGEが正式継承した、記念すべき作品である。また、9月11日・12日にはグループ史上2度目となる東京ドーム公演を開催。「自分達は今、次のステップに進めるかどうかの分岐点にいる」と語る彼らに、現在の想い、その先に見据えるヴィジョンについて語ってもらった。
『24karats GOLD GENESIS』が意味するもの
――『24karats GOLD GENESIS』は、LDHアーティストの起源とも言えるグループ・EXILEから受け継がれてきた“24karatsシリーズ”(『24karats 〇〇』と名付けられた楽曲シリーズ)の最新曲になります。LDHファンの方にとってはお馴染みのシリーズですが、読者の中には「24karatsって何?」という方もいらっしゃるので、LDHの歴史に詳しい岩谷翔吾さん、改めて説明していただけますか?
与那嶺瑠唯●(岩谷の隣で)岩谷先生、お願いします。
岩谷翔吾●はい(笑)。今となっては先輩から後輩へと継承されていく楽曲シリーズとして定着している24karatsなんですが、大本を辿ると、LDHが運営しているアパレルブランドの名前なんですよね。2005年にEXILEのオリジナルメンバーであるMATSU(松本利夫)さんが立ち上げたアパレルブランド「LMD」を前身として始まり、2007年に“混じりけのない本物=純金”という意味の「24karats」に改名しまして。今もLDH発のストリートファッションブランドとして展開しています。そして同じく2007年、Soweluさん・DOBERMAN INC(DOBERMAN INFINITYの前身であるヒップホップユニット)のみなさんとのコラボレーション企画としてEXILEが発表したのが、24 karatsシリーズの第一弾『24karats -type EX-』。それ以降、24karatsを冠した楽曲を発表することで、LDHという事務所は1つの時代を築いてきました。
――これまでに発表された24karatsシリーズをいくつか挙げると、EXILEとDOBERMAN INCによる『24karats STAY GOLD』や、EXILEと三代目 J SOUL BROTHERSがEXILE TRIBE(EXILEをはじめとするLDH所属のボーイズグループの総称)名義で発表した『24karats TRIBE OF GOLD』などがありますね。
岩谷翔吾●そうです。LDHは昨年20周年を迎えたんですが、その歴史にはいつも24karatsシリーズの存在がありました。
RIKU●2019年には僕らも、2014年に先輩方がEXILE TRIBE名義で発表された『24WORLD』(“24karats”の魂を受け継ぎながらも、EXILE TRIBEの新たな時代を切り開くという想いを込めて制作された派生楽曲)のリアレンジバージョンをGENERATIONS・THE RAMPAGE・FANTASTICS・BALLISTIK BOYZの4組で発表させていただきました。
岩谷翔吾●そんなLDHやEXILE TRIBEを象徴する歴史ある“24karatsシリーズ”に、今回はTHE RAMPAGEが単独名義で参加させていただいた、という流れになります。……こんな感じでどうでしょうか?
与那嶺瑠唯●わかりやすい!(拍手)
岩谷翔吾●よかった(笑)。EXILEから始まった24karatsが、長い年月を経てJr.EXILE(EXILEの後輩であるGENERATIONS・THE RAMPAGE・FANTASTICS・BALLISTIK BOYZ・PSYCHIC FEVERという、5つのダンスボーカルグループの総称)の僕らに受け継がれることが、LDHにとって、THE RAMPAGEにとってどれだけ特別な意味を持つかというのが、少しでも伝わっていたら嬉しいです。
『24karats GOLD GENESIS』制作舞台裏
――『24karats GOLD GENESIS』(Written by sty/All Instruments and Programming by sty/Produced by sty (Digz, Inc. Group)は、EXILE TRIBEの中でもひと際大所帯で個性豊かなTHE RAMPAGEの存在を“混じりけのない本物=純金(24karats)”に重ねた、重厚感のあるロックチューンです。昨年の活動テーマ“原点回帰”を踏まえて、今年ベストアルバムを発表し、ここからさらにドーム公演に向けて加速していくタイミングのみなさんに、ピッタリの楽曲だなと感じました。どういう経緯で制作がスタートしたのでしょうか?
陣●そもそも、僕らが最初に24karatsシリーズに関わらせていただいたのは、8年前のことなんですよね。デビュー目前の2016年に、メンバーが3チームに分かれて47都道府県を回る「武者修行 2016 Get Ready to RAMPAGE」を開催して、5月に代々木公園の野外ステージで「武者修行 2016 Get Ready to RAMPAGE FINAL」を行ったんですけど、その時に初めてEXILEさんの『24karats STAY GOLD』をカバーさせていただいたんです。当時はまだ曲数が少なかったというのもありますけど。応援してくださっているファンのみなさんに、自分達らしいものをLDHの一員としてお届けしたいと思った時に、真っ先に思い浮かんだのが24karatsシリーズで、自分達の意志で「やらせてください」とお願いしました。で、去年のツアー『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2023 “16” NEXT ROUND』でも、再び『24karats STAY GOLD』をカバーさせていただいたんです。
――RAVERS(ファン)の方にとっても思い出の詰まった楽曲でしょうし、各会場で盛り上がったんでしょうね。
陣●そうですね。ただ、その時は僕らだけで選曲したのではなく、「今、THE RAMPAGEが『24karats STAY GOLD』をやったらどういう感じになるんだろう?」というHIROさんの考えもあって、披露させていただきまして。そこからの構想で「今年は2024年の“24 YEAR”だから、ここからさらにLDHが盛り上がっていく画を作るために、今THE RAMPAGEが24karatsシリーズを正式継承したらいいんじゃないか?と、HIROさんのほうからお話をいただきました。
――『24karats GOLD GENESIS』は本シリーズの楽曲を多数手がける音楽プロデューサー・styさんが制作されていて、曲の構成にはこれまでの24karatsシリーズとの繋がりも感じられますが、どのように曲を作り上げていったのでしょうか? 北人さん。
(インタビュー=斉藤碧 写真=Cosufi(コスフィー) アシスタント=木下江美)
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