②【先行掲載・WEBオリジナル記事】BMK、「感謝」と「希望」と「笑顔」にあふれたラスト・インタビュー!②

――この「BIG MONSTER KITE」は、ドラマチックなロックサウンドに乗せて、BMKの歴史と気持ちが響く曲で、ホントBMKらしいなぁと思う歌詞がたくさん詰め込まれていると感じます。例えば〈不条理の中で腐らぬように もがき続けるキミは大丈夫さ〉という歌詞を聴いて、メンバーの顔を思い浮かべる人もいるだろうし、聴いた人それぞれの現実を思い出す人もいるだろうし、すごく広がりがあるし、深く思う歌詞だなと思いました。

松岡拳紀介●僕らずーーっと不条理の中ですよー(笑)

全員●あはははは(笑)。

――けんぱ(松岡)くんが言うと、説得力がなくなっちゃうんだけど(笑)

三隅一輝●歌詞で言うと、自分は〈無防備のままで挑むような〉という歌詞が、特にグッときました。

――〈どん底からでも這い上がって 映した無数の煌めきと 無防備のままで挑むような 愛すべき 天賦の才〉という一節にある歌詞ですよね。大きな空に広がるような気持ちいいサウンドにのせて歌われるこのサビ、BMKのキャラクターと状況が浮かぶ、ホント素敵な歌詞です。

三隅一輝●〈無防備のままで挑むような〉というこの歌詞が、デビュー当時の自分と重なっていると思います。取材経験もない、番組で歌唱したこともない、普通の男の子たちが急にメジャーデビューとなって、いろんなメディアに露出し始めた。現場でどうしていいかまったくわからないまま、手探りでなんとか走ってきた。そういう当時の自分たちを思い出します。コロナ過も重なって、どうやって活動してよいか、わからない状態で、揉まれていた四年前の当時の姿が重なって、めちゃくちゃグッとくる。

――「無防備」という言葉もすごくBMKに重なりますし、ごく普通の人たちが共感できる存在だよねって、それを象徴している気もします。

三隅一輝●裸一貫、いろんな方々に揉んでもらったなぁって。

米谷恭輔●思い返してみると、遠回りもありましたけど、確実に一歩一歩進んできた証だと思いますし、ちゃんと見てくださっている方は見てくださっているんだなって、この「BIG MONSTER KITE」で感じました。ファンの方はもちろん、関係者の方、先輩、そういうことに改めて気づくきっかけになりました。恵まれていることを実感した曲でもあります。

佐藤匠●順風満帆なグループだったら、きっとこういう歌詞にはならなかったと思うんです。〈不条理の中で腐らぬように〉なんて言葉が歌詞にならないと思うし、不条理をどうにかできるというより、そういう不条理も自分の道を進むうえで意味があると記してあることに、救われる思いです。「不条理をぶち壊す」ではなく「不条理に腐らない」というのが、自分たちらしいし、自分たちもそうでありたい。そのときは苦しかったけど、いま考えると腐らないように頑張ってたんだなっていう実感が、あの歌詞で沸きました。

――けんぱくん(松岡拳紀介)は、腐ったこと無かったよね(油断して「無防備」状態のところに無茶ぶり)

松岡拳紀介●そ、そうですね…(どうボケるか考えながら)…僕は腐った食べ物は食べないですね…(「腐る」をキーワードにどうにかボケようとしたが、ごれが限界だった)。

全員●…(沈黙)。

松岡拳紀介●(沈黙に耐えきれず)僕も、腐り続けてました!(元気よく、真逆の回答)

――(爆笑)いやいや「(不条理にも負けないで)腐らなかったです!」でよかったのに(笑)。

佐藤匠●トークの方向音痴ですね(笑)。

――真逆!

全員●あはははは(笑)。

松岡拳紀介●でもホント、今回の歌詞はいいっすよねぇ~(無理やりトークの軌道修正)。

――うん、最初からみんなそう言ってたけど(笑)。

松岡拳紀介●そうなんですよ! 例えば、僕たちのこれまで歌ってきた楽曲たちが歌詞に散りばめられているんですよ!

米谷恭輔●そうそう、それそれ(やっと言ってくれたという表情で)。

松岡拳紀介●ただ、ここで詳しく言うと、みんなが考えなくなっちゃうから、これ以上は言いませんけど。

米谷恭輔●言わないんかい!

松岡拳紀介●でも、ホントに、僕らが歩んできた歴史が、歌詞のいろんなところに散りばめられていて、応援してくださった方はそれに気づいてくださると思うんです。それが僕らとファンのみなさんとの“暗唱番号”? “パスワード”? にもなっている…? 

佐藤匠●それを言うなら“合言葉”でしょ。この楽曲にセキュリティはしてないから。鍵かかってないから(笑)。

松岡拳紀介●そうそう(慌てて)だから、その合言葉を感じてもらえれば、僕たちのやってきたことは意味がなかったなって…。

三隅一輝●“意味がなかった”?

松岡拳紀介●あー、ちがう違う(さらに慌てて)、意味があったなって。

――また、真逆!

全員●あはははは(笑)。

三隅一輝●ずーっとこんな感じです、けんぱのBMKでの歴史は(笑)。

米谷恭輔●だからそういう意味でも、けんぱのラップパートも聴きどころだよね。

松岡拳紀介●唯一無二の“カミ”ボイス、“カミ”ラップです。

――“噛み”ボイス?(笑)

松岡拳紀介●いやいやいや、そうじゃなくて“神”ボイスです!

――すぐセリフを噛んじゃうの“噛む”ではなくて?

松岡拳紀介●“神”ボイスです、ゴッドですゴッド! 何ですか唯一無二の“噛み”ボイスって、なんもいいことない!

全員●あははは(笑)。

――ちなみにMV(ミュージックビデオ)は、晴れ渡った青空、透き通った青い海、心地よい風、明日を感じる光と、さわやかで気持ちいいロケーションが舞台となってます。なんか、BMKの歴史は逆風の連続みたいな話もあったけど、こんな素晴らしいロケでMV(ミュージックビデオ)を撮影させてもらっているわけだから、恵まれてますよ(笑)。

三隅一輝●ホントですよ!

佐藤匠●ホントにその通り! 沖縄ロケさせていただいんですから(笑)。

松岡拳紀介●最後くらいは贅沢してもいいんじゃない? っていうメッセージ(笑)

佐藤匠●いやいや、そういうことではないから。

松岡拳紀介●最後くらいは贅沢させてもらえますかね? っていう、お願い?

佐藤匠●違うから(笑)。

このインタビューの全編は、次号OUT of MUSIC87(2025年1月30日発売)に掲載です。

BMK(Big Monster Kite)

元気と勇気を発信し続ける名古屋発4人組エンタメ集団。。メンバーは、米谷恭輔、三隅一輝、松岡拳紀介、佐藤匠。コンセプトは“凧のように逆風を受けるほど上昇する、逆境に負けないグループ”。2025年1月31日の「解散ライブ(Zepp Nagoya)」をもって、その活動に終止符を打つ。その集大成となるベスト・アルバム 『Big Monster Kite』を12月18日にリリース。

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    One thought on “②【先行掲載・WEBオリジナル記事】BMK、「感謝」と「希望」と「笑顔」にあふれたラスト・インタビュー!②

    1. アウトオブミュージックさんはBMKの面白トークを雰囲気そのままに記事にしてくれていつも楽しく読ませていただいていました。今回もとっても楽しく、写真もかっこよくて最高でした!解散を受け入れるまではまだまだかかりそうですが、最後に素敵な記事をありがとうございました!いつか再結成があったら取材お願いします笑

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