

佐野勇斗、塩﨑太智、吉田仁人、山中柔太朗、曽野舜太から成る、5人組アイドルグループ、M!LK。 Album『Jewel』の魅力をたっぷりと語ってもらった。
『Jewel』
――アルバム『Jewel』について、皆さんの想いを聞かせてください。
山中柔太朗●僕としては「やっとアルバム」という感じです。メジャーデビュー前には出したことがあったんですけど、2021年にメジャーデビューしてからは、アルバムを1枚も出していなかったので。やっと、それだけ新しい楽曲が集まったんだなって思いました。
塩﨑太智●逆に俺は「アルバムを出すにしてはちょっと早いな」って思いました。シングルを5枚くらい出してから、アルバムを出すイメージだったし、結成10周年(2024年)のタイミングでアルバムを出すんじゃないかなって予想していたので、「あ、今なんだ?」って(笑)。でも、これから“み!るきーず”(ファンの呼称)のみんなに、素敵な新曲をたくさんお届けできると思うと、今後の活動がますます楽しみになりました。
――では、そんな素敵な新曲のお話を。先行配信されたリード曲『topaz』(作詞:SoichiroK、作曲:SoichiroK / Nozomu.S、編曲:Soulife)は、5人5様の王子様が聴き手をエスコートしていくようなキラキラとした楽曲です。舜太さん、デモを受け取った時の印象はいかがでしたか?
曽野舜太●これはもう、大ヒットするなって!(無邪気な笑顔)
一同●あはははは!
曽野舜太●M!LKの王道というか、今までの僕らも感じられるし、新しい僕らも見せられる楽曲だなって思いました。未知なる可能性も秘めながらも、デモの段階でレベルの高い仕上がりになっていて。まさに磨けば光る原石のような曲だなと感じました。
山中柔太朗●デビューシングル『Ribbon』も、今回の衣装も王子っぽいし、『Jewel』というアルバムタイトルからしても、今の僕らにピッタリの楽曲ですね。あと、<topaz>は普段の会話では出てこない言葉だから、新鮮な響きだなと。そこは仮歌を聴いている時に、良い意味で引っかかるポイントでした。
――個人的には、歌詞の中に<キミ>と<君>、<ボク>と<僕>が混在していることも気になりました。これは何か意図があるんでしょうか?
佐野勇斗●あっ、ホントだ(小声)。
曽野舜太●多分、漢字だと芯の強いイメージとか、カタカナだと柔らかいイメージとか、そういうことなんじゃないですかね。ね!?(笑)
吉田仁人●あははは。作家の方にちゃんと意図を伺ったわけじゃないんですけど、僕らはそういうイメージで歌いましたね。
――そうだったんですね。というのも、『topaz』の石言葉を調べた時に、「誠実」「希望」「成功」「友情」という言葉が出てきまして。ファンの方に向ける“きみ”や、メンバーに向けた“きみ”があるんじゃないかな、なんて深読みをしたんです。
佐野勇斗●なるほど、そういう観点もありますね。どう思う?
曽野舜太●正直、僕はそこまで細かく意識していなくて(笑)。なによりも“み!るきーず”のみなさんに向けて歌いたいな、届けたいなと思って、この曲をレコーディングしました。……でも言われてみたら、『topaz』は大切な人を守るっていう誠実さが表れている曲なので、その大切な人が“み!るきーず”なのか、メンバーなのかっていうのは、歌う人によって、その時の状況によって変わってくるかもしれないですよね。インタビューを通して、逆に気づかされました。ありがとうございます。
――いえいえ(笑)。ちなみに、そう思ったキッカケが<今となりで笑うキミだけの>というフレーズなんですけど、ここを歌っているのは?
塩﨑太智●俺です! <今となりで笑うキミだけの>とか<ボクの心キュッとキツくなる>とか、俺のパート、どれも早口なんですよね(笑)。でも、ディレクターさんからは「感情はちゃんと込めて」と言われていて。何回も仮歌を聴いて、家でも結構練習してからレコーディングに臨みました。
――先ほど舜太さんが「デモの段階でレベルの高い仕上がりになっていた」とおっしゃったように、シンガーソングライターの方が作るデモは、仮歌の段階で1つの正解を提示されている状態だと思うんですけど。それを自分たちなりの色に塗り替えていく作業は、難しくありませんでしたか?
塩﨑太智●毎回、難しいなって思いますよ。仮歌のままでもカッコいいなって思うし(笑)。それに、メジャーデビュー以降はこういった王道のアイドルソングを歌うことが多いので、何も考えずに歌うと、似た仕上がりになっちゃう気がして。極力、曲によって違う自分を見せられたらいいなと、試行錯誤してます。でも不思議なことに、この5人で歌うと、曲のイメージがガラッと変わるんですよ。
佐野勇斗●これがM!LKだなっていう安心感もあるけど、1人1人が自分なりに曲と向き合った結果、ちゃんと新しい歌になるよね。
塩﨑太智●そうそう。だから、今回の『topaz』も自分たちらしい良い歌になったなと感じています。
――歌い出しのパートも、勇斗さんと柔太朗さんの柔らかい歌声が素敵ですね。音源だけでも、2人が背中を合わせて歌っているイメージが浮かびました。ツインギターが息の合ったユニゾンを奏でるように(笑)。
山中柔太朗●あははは。
佐野勇斗●確かに、曲調は違いますけど、そのくらい息の合った歌が求められる大事なパートですよね。
――実際のレコーディングは別々に歌ったんですか?
山中柔太朗●はい。普段は先に録ったメンバーの歌を聴いたり、レコーディングに立ち会ったディレクターさんから「こんな感じで歌ってたよ」という話を聞いて、その歌い方に合わせる感じで録っていくんですけど……今回は確か、僕が先だったかな? どっちだっけ?
佐野勇斗●もう、その時の記憶がない(笑)。でも多分、柔太朗の歌を参考にしながら、その雰囲気に合わせて録ったんじゃないかなと思います。
――個人の活動も多忙を極める中、それぞれがM!LKの一員として、メンバーの歌声に寄り添いながらレコーディングしていたと思うと、なおさら特別な1曲に聞こえますね。
吉田仁人●僕のパートにも<昨日 今日 明日/日々の輝きを 大切にあつめて>っていう歌詞があるように、5人で大切に歌い繋いだ結晶が、この『topaz』ですからね。“み!るきーず”のみんなにも、大切に聴いてもらえたら嬉しいです。
――そんな<昨日 今日 明日/日々の輝きを 大切にあつめて>は、それまでとは違う景色を見せてくれる印象的なパートですが、同じメロの繰り返しだからこそ、表現力も求められるし、最後は急降下するし、歌うのはなかなか難しそうですね。
吉田仁人●結構難しかったです。でも、僕は難しいほうが燃えるタイプですし、難しいパートを任せてもらえたことも嬉しいので、歌っていて楽しかったですね。なおかつ、他のパートと同じくキラキラしたフレーズということで、僕も一生懸命キラキラしながら歌いました(笑)。
――仁人さんは、アーティストや俳優としてキラキラするために、何かやっていることってありますか?
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(インタビュー=斉藤碧 写真=上牧佑 アシスタント=上牧未侑)
この記事の続き(表紙 23ページ 1万4000字 ロングインタビュー )、撮り下ろし写真(個人&集合)は『OUT of MUSIC 81』に掲載です。ご購入ご希望の方は、または下記画像リンクからお求めください。(また全国書店、CDショップ、ネットショップでのお取り寄せも可能です)
