
甘い恋なんてきらい…『ユイカ』1万 1,000字 インタビュー 先行エディット版

甘い恋なんてきらい
――同世代から絶大な共感と支持を得ているシンガーソングライター、『ユイカ』さんの最新曲「ローズヒップティー」がリリースされました。「ローズヒップティー」は、疾走感あふれるポップなギターロックサウンドに乗せて、甘い恋なんてきらい、と言う女の子が、図らずも恋に落ちてゆく、その移り変わり、心模様を歌った楽曲です。完成した楽曲を改めて聴いた印象はいかがですか?
●この「ローズヒップティー」は、ドラマ「君がトクベツ」(毎日放送)のOP曲として書かせていただきました。これまでさまざまな曲を書いてきましたが、自分が書いてきたラブソングは「男の子を“すき”って思う気持ちが溢れて止まらない」といった曲が多くて。でも今回はドラマの主人公にも合わせて、女の子が結構ツンツンしているというか、「すき」って素直に認めないところをドラマからピックアップして、曲にできたらいいなと思って制作しました。普段の私の曲とは違って、クールな感情も感じる曲だけど、サウンド感的に明るいポップな面もあるので、いい感じにクールさとポップさを調和できたなって思っています。
――『ユイカ』さんのキャラクターあふれるボーカルも、インパクトと意外性もある歌詞も印象的ですよね。
●ラブソングですけど、最初から「きらい」を連発してます(笑顔)。
――――まさに、疾走感あふれるポップなギターロックサウンドに乗せて、曲頭、Aメロから〈甘いのがきらい ピンクもきらい 笑った顔も甘いからきらい〉とリズミカルに歌っていますよね。
●この曲を制作するにあたって、一番最初に思ったのは、ラブソングだけど「きらい」というワードを入れたくて。
――へぇ~。
●「きらい」って、ラブソングであまり見ないかな? と思ったんです。「すき」ってことを伝えるために、「きらいなのに、すき」のほうが、ただ「すき」と言うより大きいなって思ったし、「“きらい”なのに、どうしても“すき”になっちゃう」みたいな気持ちを表現したかったんです。なので、まず「きらい」というワードを入れよう、というころから決めました。そして、Aメロド頭から「きらい」って言いまくろうと(笑顔)、そう思って作りました。
――サウンド感はポジティブなのに「きらい」を連発しているというのも感覚的におもしろいなって感じました。
●そうですね。この曲の女の子は、イヤなのをイヤとハッキリ言う女の子というイメージをAメロからつけたかったんです。まず「きらい」ですと。でも、気持ちが揺れてて、最初は認めないけど、いつの間にかどんどん好きになっていく、どんどん気持ちが動いていく感じを、曲のなかで表現したいと思いました。
――なるほど。
●サウンドは、Aメロはゆったりしたイメージで、Bメロから少し疾走感も出て、サビでしっかり全力疾走という感じにしたかったので、それをイメージして作りました。
――『ユイカ』さんのキャラクー感あふれるボーカルも魅力ですよね。女の子の性格、気持ち、その動きが、聴き手に自然に伝わります。
●この女の子は「きらい」って言えるくらいなので、もともと物事をハッキリ言えるタイプの子をイメージしました。だけど、そんな子の気持ちがひっくり返るくらいステキな男性が表れた、すきな人を見つけちゃった、みたいな展開です。恋したくないけど、恋に落ちちゃったというところを表現したくて、主人公は気が強い女の子をイメージしました。

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